【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「あー!!!!もう。お前、恥ずいんだってよ!」
といきなり怒り出し、
どかどかと足音を立てながら私から離れていく蓮。
「あ…………待って…」
蓮がそのまま私の前から離れていくような気がした。
だから思わず蓮の近くまで走り、
腕を掴んだ。
「ん?どうした?優愛。」
「…あ。ごめん。なんにもない。」
私はパッと蓮の腕から手を離した。
「優愛、なんで泣いてる?ちゃんと俺に言え。」
私の頬を親指で撫で私の涙を拭きとった蓮。
「……蓮何か隠してる?私に。」
私は思い切って蓮に聞いてみた。
朝の潤くんと蓮のやり取りから
疑問があったから。