【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
俺は兄貴のためにも
ちゃんと親を守らなければならない。
だけど、優愛にも逢いたくて、
もう一度“好き”だと伝えたくて。
どうすればいいんだよ……
1人で悩み続けた。
そして、俺が高校に入学する頃、
親父たちはこの地域で固まった。
もう転勤はないという事。
でも
優愛の存在が俺の中で大きくなるばかりで、
一目でいい。
それだけでいい。
それが出来なくても声が聞ければいい。
そう思っていたけど、
一度会ってしまえば、またなれるのがおしい。
そう考えた俺は優愛のいる街でまた、
優愛と一緒に居たい。
だから俺一人で会いに行く―――――