【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
親父に頼めば『お前は馬鹿なのか。』の
一言で終わる。
でも、俺は高1の4月からずっと毎日頼んだ。
前の街の学校に行きたいと。
そして、頑張った結果、
『私が、帰れと言ったらすぐに帰れ。』
その条件を俺はのみ、
うんと頷いた。
やっと、俺の想いが伝えられる。
優愛に会える。
1年くらいの話だったから、
すぐに離れる覚悟はできていた。
なのに、優愛に会って
優愛に想いを伝えて、
一緒にいれば、離れるのが寂しくなった。
何度も親父から連絡があった。
あのデートの日も。
その前からも、ずっと。