【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
蓮の過去を聞いた。
そして、これから起こることも。
学校が終わり家に帰った私の頭の中は、
“遠距離恋愛”
という言葉がぐるぐるしていた。
頑張る自信ある。と言ってしまった限りは、
弱音は吐けない。
蓮とずっと居たいのは変わらないけど、
もう、決まってしまったことだから。
私は自分にそう言い聞かせて、
布団に潜り眠った。
――チッチッチッ
眠れないまま布団の中にいる私。
アナログ時計の音が部屋中に響き渡る。
自分で別れない。と言ったからには、
前を向くしかないんだ。
と心の中で呟いた。