【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
我慢の中の笑顔*
蓮の過去を聞いた日から3ヶ月経って、
この街で蓮と一緒に居れられる最後の夏休み。
今年の11月には蓮はこの街から去る。
でも、繋がっていたくて私は、
“遠距離恋愛”という選択をした。
「ほんとにいいの!?」
私の家で夏休みの課題をしている桃菜が
突然そう言ってきた。
「え、いいって何が??」
「“遠距離恋愛”よ!!」
「…ほんとはやだよ?
ずっと、いつまでもここで一緒に居たい。」
ほんとはそうだよ。
高校も一緒に卒業したかったし、
また、一緒にデートだってしたかった。
でも、私のわがままだけで、
蓮の未来は決められない。
だから我慢する事を選んだ。