【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「桃菜……」
「ほんとバカッ!!1人で悩まないで!
あたしがいるんだからっ!」
そう言ってなぜか私以上に涙を流す桃菜。
「桃菜…ありがと。」
「じゃ、オレ戻るな。つか、移動する……」
私に右手を上げ挨拶をし、去っていった池田くん。
私も軽くお辞儀した。
「桃菜?」
「優愛。辛かったんだね。」
桃菜は私の腕の中でそう呟いた。
「そうだね。でも、もういいんだよ。」
私はそう言い、桃菜の背中を擦った。