【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「たたた……大丈夫?木下さん。」
「い、池田くんっ!」
そう言えばさっきトイレに行ってたな。
その帰り?
「ごめん。ありがとう……」
「大丈夫なら良かったよ。気をつけなよ。
この辺足場悪いからさ。」
そう言って、私の手を握り立たせてくれた。
「あ、ありがと。」
「ん。早瀬んとこ行くんだろ?」
私はコクンと頷き、池田くんから離れ蓮の元に向かった。
「蓮っ!!」
「優愛……?」
「手伝うよ!」
そう言って蓮の持っている人数分の飲み物から2つ受け取りみんながいるところに戻った。
「なぁ、優愛。」
「ん?何?」
「ごめんな。」
「え!?どうしたの?」
唐突に謝る蓮。
「優愛を泣かせてばっかだから。」
蓮は申し訳無さそうな顔でそう言った。