【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「優愛。無理しなくていい。
ちゃんと俺に文句言えよ?」
そう言って蓮の腕に包まれた。
「……っ…うぅ………グスッ………」
「………」
蓮は泣いている私を黙って抱きしめてくれた。
「…しい…」
「ん?」
「寂しい…っ嫌だ……離れたく、ない…」
「うん。」
「ずっと…そばに居たい……」
「うん。」
私が蓮を困らせる事を言っているのに
蓮は何も言わず、うんうんと聞いてくれた。
「…ごめん。」
「何で謝んだよ。俺だって同じ。
寂しいし離れたくねぇよ」
さっきとは逆だ。
さっきは私が蓮を抱きしめてた。
今は私が蓮に抱きしめられてる。
さっきの蓮もこんなに
ドキドキしてたのかな?
緊張してたのかな?