【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
戻る為に*
「ごめんね。桃菜。ちょっと1人にしてもらっていいかな。」
私は、桃菜にそう伝えると、
桃菜は小さく頷き私から離れた。
「蓮やっぱり、私の事好きじゃないよね……」
もう4年も前だもんね。
他に好きな子居るよね……
キーンコーン……―――-
私は扉を背もたれに膝を立てて座り、
下を向いていた。
チャイムが鳴って、私は自分のつけている腕時計を見た。
「もう3時間目始まってる……」
私どんだけここに居たんだろ。
そろそろ戻ろう……
私は立ち上がり階段を下りた。