【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
Last Rain
夏祭り*
そして、夏祭りの会場に近づくに連れて
沢山の人が賑わってきた。
「結構な人来てるな……」
「うん……」
「いいか??」
「え、うん!平気!」
蓮がいてくれるなら大丈夫。
そう思って、笑顔で伝えた。
「んじゃ、行くか。」
と人混みの中に入っていった。
痛っ!!
足を踏まれたり、
ぶつかったり、
とてもじゃないけど前に進めると思えない。
蓮はずっと私の手を握ってくれているから
はぐれなくていいけれど、
進めないんじゃどうしょうもない。
「大丈夫か??優愛。」
わざわざ後ろを向いてまで声をかけてくれる蓮。
私は、彼に見えるように頷く。