【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
確かに誰もいなくて2人で居られる。
「うん。嬉しい…」
「しかも、ここだと、」
そう言って、蓮は原っぱに寝転ぶ。
寝転んだ蓮を見つめると私の腕を引っ張り
私も転げるように蓮の隣に寝転んだ。
「…上見てろ?」
――ドーン……ドーン…
花火が真上に上がって見えた。
普通に見るよりも綺麗に見えた。
「き、綺麗………」
「だろ?」
蓮はそう話しながら私の頭の下に腕を入れ、
腕枕をしてくれた。
「手、痛くない??」
私は心配でそう聞く。
「痛いわけねえよ。安心して楽にしてろ。」
そう言ってくれたので私は
固まっていた体の力を抜いた。