【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
これから、待ち受ける蓮との遠距離恋愛も、
凄く明るいものになるような気がして。
私は静かに蓮の横顔を見つめた。
「蓮、ありがとう。帰ってきてくれてありがと。」
私は、花火の音にかき消されそうなくらい
小さな声で蓮に向かって呟いた。
あの時、蓮が私に会いに来るために帰ってきてくれて、
私も謝ることができて。
そして、すれ違ったけど付きあえて。
今は私の隣に居てくれて。
一緒に花火が見られて。
もう少しで離れなくちゃいけないなんて
辛いけど、絶対に泣かない。
私、蓮とずっと居たいから。
笑い合って居たいから。