【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
私は桃菜といとちゃんに背中を押され
なんとか家を出ることができた。
でも、問題はそこからで。
道に出ると、足がすくみ動かない。
「優愛。送ってやるよ。」
またまた帰ってきていたお兄ちゃんが車を出してくれた。
「優愛、ちゃんと見送ってやりな。
一生会えなくなるわけじゃないんだ。
いつかまた会える。」
泣きじゃくる私の頭を撫でるお兄ちゃん。
「…うん………」
「でも、優愛が信じていればの話だけど。」
「え?」
「優愛がまた会える。って信じていれば会えるさ。」
お兄ちゃんは私に向かって笑顔を見せた。