【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「蓮…っっ!」
「優愛っ!」
蓮はヘタっと座り込んでしまった私の元に走ってきてくれた。
「…来てくれてありがと。」
「…蓮…蓮………」
私は、何も言えずただただ蓮の名前を連呼する他なかった。
「優愛。また来るから。
ちゃんとお前に会いに来るから。」
そういった連は私に深い深いキスをした。
噛み付くような激しいキス。
周りに人が居るのもお構いなく。
ただただ私達の漏れた息の音が響く。
「れ、ん………っ」
「待ってろ。すぐまた会いに来る。」
《15時の◯◯行きの便に~》
という放送がかかった。
「俺…行かないと。」
「蓮……」
イヤだ。
そう言おうとした。
だけど…私は飲み込んだ。