【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
私は扉から離れて、「どうぞ」と、お兄ちゃんを部屋に入れた。
「お、お前、まだ着替えてなかったのか!?
風邪ひくって言っただろ!」
お兄ちゃんは私の頭をポンと軽くたたきながら
怒った。
「ごめん……」
私はベッド下の引き出しからスウェットを出して
お兄ちゃんの前で着替えた。
「…お前バカだろ。」
お兄ちゃんはそう言って私に背を向けた。
「……ごめん」
そう言って私はすばやく着替えた。