【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
ちゃんと*
着替え終わった私は部屋の真ん中に置いてある
テーブルに向かって座った。
お兄ちゃんも私の前に腰を下ろした。
「何があったかなんて俺は聞かない。
それにたまにしか帰ってこない俺に話してもわかんねえだろうからな。」
お兄ちゃんは私よりも3つ上。
大学1年生のお兄ちゃんは
県外の大学に通ってて、一人暮らししてて帰ってこない。
「……」
「優愛?俺はお前が大事だ。」
お兄ちゃんは黙秘をする私をなだめている。
「ねえ、何にもないよ。私。平気だよ?」
私はお兄ちゃんにそう言った。
お兄ちゃんにこの気持ちを言ったところでわかりっこないよ……