【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「木下さん?」
この声……。
目隠しされて誰かは分からないけど、
声で誰かが分かった。
「い、池田くんっ!!」
「ちょっ、お前ら何やってんだよ!!
離せよ。嫌がってんだろ!」
池田くんのおかげで私の体の痛みは和らいだ。
池田くんは3人の男の子たちを追っ払ってくれた。
私は自分を抱きしめるようにして
その場に座り込んだ。
「…はぁっ………こ、怖かっ、た…」
私の体は恐怖で震えた。
「だ、大丈夫??…じゃねえよな。」
そう言うと同時に私の体は温もりに包まれた。