【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「はぁ、やっぱダメ?」
「え?」
「オレ、本気だったんだけどな……」
「ホントにごめんなさい……私、忘れられない人が居るんです……」
そう忘れられない人が居る。
4年もあってないけど、ずーっと忘れられない……
「そっか……じゃ……」
そう言って私に背を向けた彼。
「あの、でも、」
「え?」
「告白してくれてありがとうございます。
応えられなくてごめんなさい……」
私がそう言うと彼は振り返ることなく
右手を上にあげてひらひらさせながら教室に戻って行った。
本当にごめんなさい……
私はみんなの目の前でまた一人フッた……