【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
幼なじみ*
「ちょっ……優愛ど、どうしたのっ!?」
そう言って私に駆け寄ってきてくれた桃菜。
「……っ」
私は声にならなくて、ただ涙を流していた。
「男3人が寄ってたかって、木下さんに話しかけてて。」
と、池田くんが桃菜に状況を話してくれた。
「そ、そうだったの……」と桃菜は私を抱きしめ、
背中をさすってくれた。
「来るの遅いから、探しに来たらこんな事に……
もっと早く探してたら良かった……ごめんっ優愛。」
そう謝る桃菜。
「そ、そんなこ、とない………っ。
私が、入るの、躊躇ってたから……」
泣きながら桃菜に伝えると
桃菜は「怖かったね」と優しく声をかけてくれた。
私は、それだけでなぜか心がホッとした。