【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「あ、家まで送ってくれてありがとね。」
「いや、当たり前だろ?んじゃな!」
そう言って、クルッと180度回って
歩いていった。
「じ、じゃあね!!!」
私は大きな声で蓮に向かって言った。
蓮は振り返る事なく右手をあげ、
ヒラヒラさせた。
そんな些細な彼の行動にドキドキしてしまう。
“伝えたい”と思う一方私の心にはもうひとつある。
例えもし、伝えたとして、
フラれちゃったら、
“幼なじみ”で居られないんじゃないかな。
今みたいに側に居られないんじゃないかな。
と考える私が居る。