【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「あ、」
そう優愛が声を出してくれた事で気づけた。
「あ、ごめん。大丈夫か?」
俺が心配そうに声をかけ、
落とした教科書を拾い、優愛に渡したけれど、
パッと俺の手から教科書を受け取り
俯いたまま去っていった。
俺、優愛になんかしたか??
俺の頭の中にはてなマークを
何個も浮かべながら移動教室の授業に向かった。
その途中、
「お前さ嫌われてんじゃねえの?優愛ちゃんに。」
そう、潤に言われ、
そうなのかもしれないと思ってしまった。
*sideend