【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
そして、その途中、
2人の間に沈黙が続いていたのを、
桃菜が破った。
「ねえ、いつ告白するの?」
そう言ってきた。
私はその言葉を理解するのに少しだけ時間がかかった。
こくはく……?
“告白”……。
「し、しないよっ!!蓮、私の事嫌いって言ってたし!
転校してきた当時!」
「“当時”でしょ?気持ち変わってると思うなー」
「なんで??」
「だって、早瀬くんやたら優愛と話したそうだし。
今日の昼だって、優愛と目があったとき、
すっごい優しそうな目してたし!」
と、自信満々に言う桃菜。
「そ、そんな……」
“そんなはずはない”と、言うつもりだったのに、
言えなかった。