【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「優愛!帰ろーっ」
と、いとちゃんと走ってくる桃菜。
私は大きく頷き階段へと向かった。
階段を降りている途中、
いとちゃんは私に話しかけてきた。
「ね、優愛ちゃんて早瀬くんの事好きなんだよね?」
「え!ええっと……うん……」
「告白しないの?」
桃菜と同じ事を聞いてきて私は目を見開いた。
「こ、告白はしないよ。」
私が平然を装い言うと、
いとちゃんは、私を脅すかのように続けた。
「バカだねー!早瀬くんモテるんだよ?
この前も女の子に呼び出されてたし!
そんな事してると取られちゃうよぉー」
「い、いいよ……」
いいわけ無いくせに………
上手く話を逸らし、違う話を盛り上がらせた。
そして、2人と別れ家についた。