俺は君の笑顔を守りたい
瑠美はまだ高校三年で、卒業したら一緒に暮らす約束をしていたんだ。
俺は社会科の教師で、瑠美がバイトしていたスーパーで知り合ったんだ。
それまでは普通の先生と生徒だったが、俺は一線を越えてしまった。
瑠美を生徒ではなく、瑠美として思うようになったんだ。
「 聖… キスしてよ、よしよしってしてよ… 前みたいに甘やかしてよ 」
『 ごめんな、瑠美… 俺も瑠美に触れていたいよ、でも出来ないんだ… 』
愛する瑠美を泣かせているのは俺だ。
泣かせなければいい、抱きしめてやればいい。
そんな簡単な事が出来たら苦しまない。
俺に触れて涙に濡れる瑠美を俺はただ、見ているだけしかできないんだ。
なぜなら…
「 聖っ!死んじゃうなんて… ひどいよ 」
俺は、もう いないんだ。