俺は君の笑顔を守りたい
この気持ちがわかるか?
愛する人を残し、悔いだけの俺は二年もの間 瑠美を泣かせているんだ。
瑠美の悲しむ顔を、ずっとここで見てきたんだ。
何もしてやれない。
涙一粒さえ、拭ってやれないんだ。
こんなに辛いことはないよ…
「 ぅう… うっ… 聖 会いたいの、朝から晩まで24時間ずっと会いたいの… 」
『 瑠美… 俺も会いたいよ、でもな、ダメなんだよ… 』
「 いつも、大好きだった。聖、また明日来るね… 」
墓石に触れてキスをして去っていく瑠美の後ろ姿に、俺を手を伸ばすが届くはずもない。
二年前、俺は瑠美の誕生日祝いのプレゼントを買ってからの帰り道、携帯を触って運転していた車との接触事故に巻き込まれてこの世を去った。
数時間は眠りの中にいたが、瑠美を見えない視界から見ていたんだ。
あの日の瑠美の涙を忘れない。
瑠美の首には遺品として渡されたプレゼントのネックレスがあった。
そして今も瑠美はずっとつけている。