貴方に出会えるその日まで…
あーぁ。雨かぁ。
紺野先輩が走ってくる。
ぁれ…??
紺野先輩が
『あれ?咲麗ちゃん?勇太どこかわかる?』
私は紺野先輩の余裕な笑顔にいらっと
きた。
それと同時に後ろから聞こえてくる
中谷先輩の足音。
紺野先輩は
『勇太ー!雨降ってるから傘!』
と、言うと中谷先輩は困った顔。
いーよ。行けばいいじゃん。
紺野先輩はそんなのおかまいなしで
『あ、咲麗ちゃん傘、ない?これいいよ!』
そ、そうだよね。
2人で同じ傘…
『私、雨好きなんで!』
紺野先輩にそう言うと走ってその場から
逃げた。
笑えてたかな?笑えてたよね?
私が傘を使わなくても
同じ傘で帰るのかな…?
『うぅぅ。』
泣いても泣いても
出てくる涙。
どぉして。
高台先輩がいるのに。
どぉして。
次の日の朝
腫れた目を隠すように
前髪をおろし
朝練のため更衣室に向かう