ミスティック
…あっという間の出来ごとだった。
俺は理解しがたい状況に、ただポカーンとしていた。
原爆を投下された戦後の広島みたいになっているその場所で。
…あいつが俺の命を取る?
ふざけるなよ…。
…数分たっても動けなかったが、警察のサイレンの音に気付き、無理矢理体を運ばせた。
まだ足は震えていた。
…正直怖かった。
俺は取りあえずふらふらと歩き、人っ気の無い路地裏の段に、ヘタヘタと座り込んだ。
峰坂「一体…何がどうなってんだよ…。」
自分でも分からないくらい小さな声で、呟いた。