不変の想いを君に…
それとなく誘い込むとついて来たため頭上の亀裂が小さくなってきた所で向きを変えて刀を構える
「お前は素早いがこんだけ狭けりゃ逃げられねぇだろ…引っ掛かったな」
「…こざかしい」
二人が放った斬撃がぶつかる
昨日とは桁違いじゃない…何をしたの
昨日と力が全然違う桜李に応戦するのがやっとな冥迷。斬撃を何とかかき消したがその瞬間その斬撃の中から現れたのは桜李
刀で斬られ膝をつく冥迷は風と共に風化していく
「おい、お袋が何なんだよ」
「ふふ……十六夜を狙っているのは、わたしだけじゃない、"三獄鬼"よ。でもあと二人、ね………せいぜい守ってご覧なさいな」
「お袋が目的か」
それに答えることなく完全に姿が消えた。冥迷も三獄鬼の一人。あと二人
「くそっ…」
だが何の目的で、また狙われるのか…
自分を命懸けで産み落とした十六夜。桜李の母親に対する感情は人一倍強い
母親を守るためなら…
二代目百鬼夜行だけの問題ではない。父親に言わなければなるまい。近い日に幹部会議があるからちょうどいいだろう
「総大将、やりましたね!」
「冥迷を倒したら奴ら逃げてったぜ」
わいわい勝利の声をあげる百鬼たちを静かにさせた桜李は黙ったまま
「お袋が、狙われてる」