不変の想いを君に…
「おい、びしっとしてくれよ」
幹部たちが集まる大広間の前にやって来た桜李だが天堂は首根っこ掴まれたまま腕を組んでぶつくされている。幹部たちはほとんどが桜李の百鬼夜行であり天堂の代ではない。そのため幹部たちは天堂とあまり面識が無く、先代の発する覇気に萎縮してしまうことも…
こんなふて腐れていては幹部たちに申し訳無い。だから頼んだのに、腕を組むだけで威厳が保てる訳が無いだろう
「…もう入るぞ」
掴んでいた手を放すと着流しの袷目に手を通して整える。襖を開けて入り二人並んで上座に座ると忽ち緊張が辺りを包む
「遠方から集まってくれてありがとな。今日はお袋…十六夜についての話だ」
それを聞いた幹部たちは急にざわつき始めた。総大将率いる百鬼夜行についての話し合いならまだしも母親について、だ
だが一番の反応を示したのはやはり…隣から訳が分からない、不機嫌、威圧感たっぷりの妖気が吹き出している先代総大将
「何で十六夜なんじゃ」
「せ、先代。お、おお落ち着いて…っ」
「あ"?」
「「「ひっ…!」」」
睨まれてすっかり萎縮してしまった幹部たちに一言言ってやりたい
"裏ではとっても残念なんだぞ"と――