不変の想いを君に…
「お前、その周りの馬鹿女たちのことどう思ってんの」
「馬鹿女って……まぁ、仕方無いよ。男ばっかりだから話し辛いし、嫉妬されるのも」
「ほら、でかいじゃねぇか…仕方無いってことは諦め半分許し半分」
いいか?と地面に落ちていた長い枝を使って地面に描く獅蛇を取り囲むようにしてしゃがむ鬼龍
「円…?」
大きい円と小さい円を並べて描いた獅蛇
「大きい円がお前、小さい円が馬鹿女共。この小さい円に大きい円が納まるか?
」
「重ねるってこと?……ううん、納まらない。逆に大きい円に小さい円は余裕で納まるね」
「そゆこと」
枝を放り投げた獅蛇は立ち上がって大きく伸びをしてあくびをしているがますます分からない
「おい、どういうことだよ?……って!」
またもや聞き返した涼に本気で呆れた獅蛇は涼の頭を踏みつけた
「一から十まで説明しないと分からんのか……だから、馬鹿女は器が小さいから妬み嫉みしか抱けねんだ、余裕が無いから。逆に優希の器はでかいから馬鹿女のことは何とも思ってない。さっきも言ったろ、類は友を呼ぶ。優希は器のでかい人間だから器のでかい人間としか合わないってことだ」
要は自分を理解してくれる人間と付き合えってことか。器がでかいと言われたことが嬉しかった
「優希はいろんな考え方が出来る、視野が広いってことだ。それに十六夜が言ってたぜ」
「何て?」
首を傾げた五人ににやっと笑った獅蛇
『考え方や価値観を変えたいならいろんなことを経験すること。同じ人種とばかり付き合ってちゃ何にも刺激にならない。違う人種と付き合ったり年代の違う人と付き合ったりすることで新しい考え方や価値観を取り入れられるんだよ』