不変の想いを君に…
それを聞いてふむふむ、と感心したように頷く五人。確かに外界から刺激を取り入れなければ何も成長しないだろう
「分かりやすく言や不良は不良、地味は地味とばかり付き合ってても自分のためになんねぇってことだ…地味って言うのも駄目か、それが差別になるからな。
優希もいろんな奴と話してみるといい。その中で馬鹿女みたいに何か言われたりされたりしたら、"文句あんなら堂々とここで言え。目の前に金積んでくれるならいくらでも聞いてやる"くらいの気持ちで構えとけ。そしたら怖いもの無し、自分の気持ち次第だな…」
走って来た宵美を突き飛ばしながらも、でも結局最後は抱き上げる獅蛇は指導へと再び参加しに戻って行った
「優希、そんなこと思ってたのか」
「うん…でもあたし器が大きいんだって!だからあたしと一緒に居る皆もすごいってことだよ」
複雑そうな顔をしていた皆だが優希の笑顔に安心して指導している獅蛇へと視線を向ける
「金を積むならいくらでも聞いてやるか、すげぇな…十六夜さんもやっぱりすげぇわ」
休憩しようと腰掛け用に相応しい平らな石に座っていた天堂は桜李を見ていた。サシで勝負している桜李は十六夜が刹那に嵌められて消息不明になった時より一段と逞しくなった。体力的にも精神的にも
ま、ワシと十六夜の子だから当たり前か。
十六夜…十六夜のことを考えるだけで癒される。だがそんな存在をまたもや狙う奴が現れたのかと思うと一気に潰してやりたいが…
そんなことを考えていると天堂に気づいた桜李は訝しげな顔をしながらやって来た
「にやにやしたり、顰めっ面したり忙しいな」
「してねぇよ」
「してた、てか今してる…何考えてんだよ」