不変の想いを君に…



「十六夜綺麗なのに可愛いじゃろ」


「それがにやにや、ね…顰めっ面は?」


「…また十六夜かと思ってな。ワシと出逢う前から苦労してるから平穏に暮らさせてやりてぇんだけどよ」



にやにやに関しては賛同仕切れないが平穏に暮らしてほしいという思いは同じだ。無事に帰って来て琉威とも再会出来たし…だが百鬼夜行に関わっているためそれは難しい



それに加えあの美貌。もう何百年も前の話だ、自分を身籠り産まれそうという時に連れ去られ殺されそうだった。命と引き換えにしようと妖力を必死に注いでいた、そしてもう新しい命は宿せないというのを知った瞬間の気持ちはどうにも表せない。だからこそ十六夜が大好きだし感謝している



…天堂とは違う意味で



「それは俺だって思う…だから俺たちでお袋を守ってみせる」



力の籠った目で宣言すると後頭部を叩かれて何するんだ、とじとっと見るがその役目は自分だというように胸を張った



それに笑って思い切り叩くとむせていて相変わらず残念な親父だと思った






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