不変の想いを君に…
実は朔の墓参りと一緒に参っていた。歪んではいたが愛してくれていた。その気持ちは素直に嬉しい。業火に焼かれて死んでいったが刹那の最期の言葉を信じていたい
"―――――"
最期の言葉を思い出しながら合掌、冷たい風に身震いして白い襟巻きに顔を埋めた瞬間、激しい頭痛が起こった
「っ」
「おい、どうした」
様子がおかしいと分かったのか駆け寄ってきた獅蛇に片手を挙げて制しながら立ち上がる
気持ち悪い。激しい頭痛に不安になったが刹那の墓標に手を添えて待っていると次第に鎮まった
「大丈夫、頭痛とふらっとしただけ」
笑って振り返ると安心したように頷いた獅蛇。獅蛇がそんな分かりやすく安心するのは見たことがないな、と笑いつつ
何だったのか…
一瞬の頭痛だったが季節の変わり目だから風邪でも引いたのだろう。
自分もだがそろそろ百鬼の体調にも気を配っていかないといけないな
「おい、行くぞ」
「あ、えぇ…また来ます」
――朔と刹那の墓標に手を振って墓地をあとにした