不変の想いを君に…
「十六夜っ」
「お袋…」
「…あなた、…桜ちゃん…?」
次に日が高くなった頃目を覚ました十六夜。青白い十六夜の頬を撫でた天堂にうっすら微笑む十六夜を見て少なからず安心した
「お袋、具合は…」
「ん、?…大丈夫」
そんなやつれた青白い顔で言われても説得力など無い。手を握ると冷たくて骨が当たった。その感触に言い様の無い感情が胸を占める
「何で今まで言わなかったんじゃ?」
「ただの風邪かと思ったし、皆忙しそうだったから邪魔したらいけないって」
「んなこと思わねぇよ。言わなかったからこうなったんじゃぞ」
「……ごめんなさい。でもあなたたちだって何か隠してるんでしょう?」
そう言われるとぐうの音も出ない。確かに最初に隠そうとしたのはこちらだ。目を泳がす天堂に笑った十六夜は桜李に説明して、といわんばかりに見つめた
「実は…三獄鬼って奴がお袋を狙ってんだ。俺が怪我した時あったろ?そいつにやられたんだ。でも次は余裕で倒したけど…一人倒したからあと二人。お袋と一緒に居た女、俺が倒した奴と妖気が似てたから、たぶん三獄鬼の一人だ……知ってるか?」
「鈴姫、って言ってた」