不変の想いを君に…
「桜ちゃんをからかって楽しむつもりでしょう?」
「そっ、…んなことは、ねぇ、けどよ……頼むー!」
十六夜に嘘はつけない天堂は目を逸らしながらどぎまぎ…だがどうしても知りたいらしく、殴り倒す勢いで抱き着いて十六夜の頬にすりすり
「もう、声が大きいです。白ちゃんが起きちゃったらどうするんです?……蓮華ですよ」
すりすりしていた頬を止めると十六夜から少し離れて嫌な笑いを浮かべた。すかさず十六夜に両頬を軽く引っ張られた
「…そっとしておいてあげて下さいね?桜ちゃん気づいてないんだから」
「ほひほんへふ…」
手を離した十六夜に再び抱き着いた天堂は白を潰さないようにそのまま一緒にころんと寝転んだ
「あ、近々幹部会議らしいぞ」
「そうなのですか?それはまた、慌しゅうございますね」
「そうじゃなあ、でもワシや十六夜まで一緒に出ることはないじゃろ?もう総大将じゃねぇし幹部連中だってワシの百鬼夜行じゃねぇ…出掛けようぜっ」
「そうですね……あ、白ちゃん」
もぞもぞと布団で動いて赤い目をうっすら開けて十六夜と天堂を見つけると耳と尻尾を垂らして布団に鼻を埋める
怯えているらしく十六夜がそっと抱き上げるとびくびくしながらも十六夜を見上げ微笑む十六夜を見て力が抜けた
「起こしちゃった?ごめんね」
「桜李の友達か、前から来てたらしいな」