不変の想いを君に…



「桜李の、父ちゃんと母ちゃん…」


目の前の天堂が手を伸ばして頭から尻尾まで撫でられると警戒していたがうっとりと目を細めてしまう



「お前気持ちいいな~」


十六夜から貰ってもふもふの身体に顔を埋めた天堂に白もすっかり安心して身を預けた



「桜李の父ちゃん強いんでしょ?」


「おうっ、強いぞ?」



胸を張る天堂に苦笑いした十六夜も白を撫でる



「すごいなあ~…おいらの父ちゃんと母ちゃんはおいらを守るために死んじゃったんだ」



しゅん、と天堂の手に顎を乗せた白。こんな小さい頃から一匹で生き抜いて来たのだ、逞しいことに代わりはないがやはりまだ子供だ。親が恋しいに決まってる




「なら白の父ちゃん母ちゃんも強いな……ワシらが親になってやるよ」


「ほんと?」



耳をぴょこぴょこ動かして天堂を見上げると大きく頷き、十六夜を見ると同じように頷いた



「遠慮しないでいいからね?」


「うんっ」



やっと笑った白を見て嬉しそうに顔を見合わす二人だった





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