不変の想いを君に…
「十六夜…」
「どうですか?」
「おー、もう治った…十六夜は?」
「はい、すっかり」
日差しが強いせいかいつもより温かい。隣に座った十六夜を抱き締めて目を閉じる
十六夜が狙われている間気の休まることは無かった
だがようやく落ち着いてはぁ、と盛大な溜め息を吐くと心も軽くなった気がした
「十六夜を刹那があの世から守ってくれてたんじゃな」
「えぇ。お墓参りの時私のことを見てくれてるんですって」
「そうか、感謝しねぇとな」
「そうですね」
死んでも愛した女を守る強さ。やり方は間違っていたが刹那の十六夜を想う気持ちは本物だ
「刹那はあぁ言ったが十六夜は渡さねぇぞ」
「ふふ、私も離れる気はありません…あなたを愛してますから」
「ワシもじゃ」
当たり前のように言う十六夜が愛しい。十六夜の心の一部は刹那のものだ。だが全てやるつもりは無い
悔しいが認めるしかない、刹那も十六夜にとって大切な男なのだと
それくらい許容出来る
…はず