不変の想いを君に…



「琉威たちはどこの教室なのかな…」



学校に着いて姿を消して校舎に沿って飛び窓から教室を覗いていく。まだ授業中のようで生徒は椅子に座っていた


しばらく探していると二階の端の教室に琉威は居た。一番後ろで窓際だから十六夜に近い




頬杖をして黒板を見ている琉威はやる気がなさそうで話を聞いていないようだった



窓を爪でコツ、と音を立てるとゆっくりこちらを向いて目を見開いた。口をパクパクしている琉威を笑いながら人差し指をちょいちょいと上に指して飛んで行った


「……!」



ちょうど授業終了のチャイムが鳴り、周りの人間を突き飛ばす勢いで屋上に向かう




募る気持ちに足が絡まる



あんなに苦しむ十六夜を見たことは無く天堂の腕に抱かれているのをただただ呆然と見ているしかなかった



やはり人間より強い妖怪の傍に居ることは足手まといかもしれない



でも我が儘かもしれないけど、一緒に居たい。小さい頃救ってくれて居なくなって、でも帰って来てくれた優しいひとの傍に居たい







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