@恋。
「紗枝?アイス溶けちゃうよ?」

「…あっ、ほんとだ!もったいない、もったいない…」

いつの間にか食べる手が止まっていたみたいだ。


ぱくりと口に入れたストロベリーアイス。

光くんとお揃いの、ピンクのアイス。

最初は凄く美味しく感じたのに…なぜだろう、最初とはまるで違う味。

甘いはずなのに、甘くない。

苺の酸っぱさだけが、口に広がった。




食べ終わると、私たちはすぐに店を出た。光くんとは家が反対方向だから、店の前でお別れ。

結局、光くんとはほとんど話せず終わってしまった。
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