@恋。
11
次の日。学校。


「よかったね!幸せそうな顔しちゃってー」

光くんから返事が来たことを話すと、今日子ちゃんも一緒になって喜んでくれた。


「あっ!噂をすれば。王子が来たよー」

ドキンと胸が跳ねる。

廊下の向こう側に、光くんの姿が見えた。


「挨拶したら?」

「うん…」

ドキドキを静めようと、胸にそっと手をあてる。


大丈夫、大丈夫…。
普通に、普通に。

光くんのほうを見ると、目が合った。


「…っ!」

ビックリしてつい目をそらしてしまう。

わっ、私のバカ!


すると、

「高山さん、瀬戸さん、おはよう」

光くんのほうから挨拶をしてくれた。


「おっはよー!」

「……お、おはよう」

今日子ちゃんの後に続いて慌て挨拶する。


「昨日はアイス美味しかったね。よかったらまた誘って」

「もちろん!また行こう!ねっ、紗枝」

「…うんっ、ぜひ!」

光くんは爽やかな笑顔を浮かべ、教室へと入っていった。
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