【企画】魔法が醒めるとき



何が何だかわからない。



源桐生(ミナモト トウセイ)。

あの有名な政治家が、光のお父さん。



これは罰なの?


今まで何もかも隠していた、罰。

婚約者が居るのに、光に惹かれ恋をした、あたしへの。

何も知らない、気付かないフリをしていた、あたしへの。


全てを裏切った……あたしへの。


罰?


それとも、もう夢見る時間はお終いだと言ってるの?

甘い、最高の時間はお終いだと。


魔法が醒めるときがきたよ、と――……。



光は父のライバルの政治家の息子で。

あたしには結婚の決まった婚約者が居て。


どう足掻いたって、あたし達2人を許してくれる人は居ない。


でも、この気持ちはどうすればいいの?

熱く燃えるような胸の痛みは……どうすれば冷めるんだろう。



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