銀髪姫と不良幹部
その間、私達の間には会話はない。


今はこれがいい。


こんな人が通る場所で、聞かれたら溜まったもんじゃねぇ。


「生徒会室…」


ボソッと史音が呟いた。


そう、私が向かっていたのは、莉央のいる生徒会室。


部屋を借りるなら、莉央の元に行くべきだ。


多分、莉央はこうなると思って部屋の鍵だってもらっているはずだ。


ドアを開けると、待ってましたと言わんばかりの莉央がいた。


「部屋を借りたい。いいか?」


「大丈夫よ。もう借りてるし」


やっぱり。


予想通りってか。


何か莉央の手の中で踊らされた感じがして、気分が悪りぃ…。


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