銀髪姫と不良幹部
「お気に入りの場所?」


「ああ。ずっと真面目のふりは疲れんだよ。んで、休憩でここにくるんだ」


今日みたいに莉央に鍵を借りてな。


それもあるから、莉央はここを選んだのもあるだろう。


…推測でしかないが。


もしかしたら、史音よ怖がる姿が見たかったのかもしれねぇ。


「怖くないの?」


恐る恐る聞いてくる史音。


怖い…か。


「んなわけねぇよ。私は月影だぜ?そんなのでビビると思うか?」


ニヤッと笑ってやった。


こんなんでビビってたら、狼鬼の総長なんて出来ねぇよ。


「思わねぇな」


フッと笑って史音は言った。


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