銀髪姫と不良幹部
「で、落ち着いたか?」


「まぁな。…悪かったな」


別に気にしてねぇけどな。


これは私が完全に悪りぃし。


「…留学を言われたのは急だったんだ。私も頭真っ白になってな」


史音は黙って私の話を聞いてくれる。


「夕凪の事黙ってたし。どっちみちいなくなるなら早めの方がいいと思ったんだ」


「そんなわけねぇのに…」


史音の言葉に苦笑いするしかなかった。


普通はそうだろうな。


「だが、私は違ったんだ」


私は周りをみていなかったんだ。


史音達の気持ちも考えていなかった。


自分勝手だと自分でも思うよ。


「私は狼鬼から姿を消した。だけどやっぱり狼鬼が気になってな」


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