銀髪姫と不良幹部
「もう一つは、クセ…だな」


「クセ?」


何のクセだ?


つぅか、私にクセなんてあんのか?


「気づいてなかったのかよ…。依亜は緊張とかすると、服の裾を握んだよ」


服の裾を?


「服の裾を握るって、誰でもやるくね?」


うん、普通やるよな?


「それだけならな。依亜の場合は、服の裾を握って、目を泳がす。この二つを同時にやる奴なんて、あんまいねぇだろ?」


ニヤッと怪しい笑みを見せる史音。


私にそんなクセがあったとか…。


初耳だな。


これからは気をつけるか。


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