銀髪姫と不良幹部
お前達は月影の正体を知らねぇから。


だから、そう言えるんだ。


本当、幸せな奴らだな。


お前達が攫った“俺の彼女”が月影とも知らないとか。


今日は油断してたみたいだが…。


依亜が気づいていたらお前ら…今ここにいないぞ?


それにまだ気づいていないだろう。


だってこいつら、勝った気分でいるし。


勝負はな、勝ち負けが決まるまで油断してはいけないんだよ。


頭に叩き込んどけ。


「ま、気づかなくて当たり前やない?」


「そうですね、僕達もさっき知ったばかりですしね」


…お前らは、パーティーの時に会ってだよ。


俺だって、今日会わなかったら疑問で止まっていただろうし。


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