銀髪姫と不良幹部
「…ええ、大丈夫です。それで話とは?」


聞きたくねぇ…っ。


だけど、聞くしかねぇんだ。


例え…残酷な事だろうと。


私はもう逃げない。


「そう…ね」


お母さんは一度俯き、ゆっくりと顔をあげた。


その顔は、何かを決意したような顔をしていた。


決意…。


私の決意は届くだろうか?


そんな事を考えながら、お母さんが話すのを待った。


「…実はね、留学が早まってしまったの」


っ…やっぱり。


予想はしていた。


お母さんの決意、空にぃがいる理由。


何となく気づいていたんだ。


だが、面を向かって言われるとやっぱりキツイな…。


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