銀髪姫と不良幹部
すげっ、ここまでとは思わなかったぜ。


ま、当たり前か。


夕凪財閥は全国的に知られているからな。


当然、シルバープリンセスも知ってるだろうし。


その夕凪財閥の長女である、シルバープリンセスが留学ときた。


これほどのいいネタはないだろう。


「依亜、笑顔よ?」


「はい」


私の返事を聞くと、お母さんは歩き出した。


私はお母さんの後をついて行く。


その瞬間、フラッシュが瞬く。


うわっ、眩しっ。


もう少し、控えてほしいものだぜっ。


前を歩くお母さんは笑顔のままだ。


よくこのフラッシュの雨のまま歩いていけるな…。


さすが敏腕女社長。


慣れていらっしゃる。


「夕凪社長!娘さんの留学ですが、どんな気持ちですか⁉︎」


インタビューか?


この質問は私は答えなくていいんだよな?


聞かれているのはお母さんなわけだし。


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