銀髪姫と不良幹部
お母さんは何て答えんだ?


ちょっと聞いてみてぇかも…。


そう思い、私はお母さんの声が聞こえるように耳を澄ました。


「ちょっと寂しいです。ですが、依亜にもっと上にいってもらいたいので。嬉しい気持ちもあります」


お母さん…。


初めて聞くお母さんの“本音”。


お母さんがそんな事考えていたなんて知らなかった。


少しは記者の人に感謝しねぇとな。


…いつもはウザいけど。


それからも記者からの質問は続いた。


私への質問は少ないため、お母さんが答えるのを横から見ていた。


にしてもさ、何でお母さんばかりなんだ?


やっぱりそこは、社長が一番なのか?


…よくわかんねぇや。


それにしてもヒマだな。


ヒマすぎて、いつもの口調が出そうだぜ。


散歩でも行ってきていいか?


よし、お母さんに聞いてみるか!


反対される確率の方が高いけどな。


まっ、反対されても行くけど。


そう思い、お母さんに言おうと振り向いた時だった。


< 394 / 429 >

この作品をシェア

pagetop