銀髪姫と不良幹部
「それと、あの時俺を助けてくれたのって…依亜だろ?」


史音のその言葉に、ピタッと涙が止まった。


あ、止まった。


「お、止まったな」


それより、史音のあの言葉。


史音を助けたのは、この間の史音拉致事件だけだ。


いや、拉致じゃねぇけど。


ただの人質にすぎねぇけどさ。


…人質になるのか?


ん?って事は…。


「ま、まさかお前…っ」


起きてたのか⁉︎


てっきり気絶してると思ったぞ⁉︎


確認した時だって!


「しーっ!今の依亜はシルバープリンセスなんだぞ⁉︎」


史音に言われ、両手で口を隠す。


キョロキョロと見渡すが、こっちを見ている者はいない。


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